稲上耳鼻咽喉科・気管食道科|津市河芸町東千里の耳鼻咽喉科

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副鼻腔炎(蓄膿症)

上顎洞穿刺とは

上顎洞穿刺について

風邪をひくと黄色い粘り気のある鼻水が出ます。
鼻の前から出ればよいのですが喉の方に流れ、鼻閉や咽頭痛、咳が出てきます。放っておけば次第にひどくなり頭痛、歯痛、嗅覚障害、味覚障害まで起こります。
副鼻腔炎の頭痛部位は目の奥、眉間、こめかみ、頬部などが代表的な範囲です。風邪から引き起こす場合やアレルギー性鼻炎を放置しておくと悪化する場合も多くあります。
副鼻腔には上顎洞(じょうがくどう)、篩骨洞(しこつどう)、前頭洞(ぜんとうどう)、蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)の4つの部位に分かれており、それぞれの炎症部位によって痛みの症状が異なることがあります。

治療は抗生剤による薬物治療が基本の治療です。
一部の方はこれでは改善が期待できない方がおられます。そのための治療が上顎洞に限って使えるのが上顎洞穿刺洗浄です。鼻の中にポリープができてしまい、鼻閉や膿性鼻汁が多い方は鼻の穴から操作する鼻内副鼻腔手術という標準的な手術があります。
副鼻腔炎の中でも多い炎症部位が上顎洞であります。その上顎洞に溜まった濃の排出のための治療が上顎洞穿刺洗浄です。

上顎洞穿刺洗浄の流れ

穿刺を行う前に単純エックス線検査やCTによって上顎洞の炎症の程度を調べます。
薬を浸した綿花を鼻の穿刺部位に詰めて麻酔します。その後、穿刺器具(Schmidt針)と呼ばれる専門器具で、鼻の下鼻道から上顎洞に向けて貫通させます。その後は生理食塩水で上顎洞内を洗浄し、溜まっている膿を排出させ、最後に抗生剤など薬液を注入します。
しかし、ネブライザーの普及や抗生剤の向上により、現在はこの治療法が行われるケースが少なくなりました。

鼻から針を刺すことに強い恐怖心を抱かれる患者さまは多いのですが、実際にやると思ったより痛みは軽度だったとおっしゃる患者さまが多く、ほっぺたの重い感じが劇的に消失しますのでとても爽快になります。
一度洗浄を行うだけで、上顎洞炎の症状が消失することもよくあります。穿刺当日は軽度の出血がありますが、鼻水に血が混じる程度で翌日には止まっています。

当院では重症、内服治療に反応が悪いあるいは妊娠等で内服ができない副鼻腔炎の患者さまに行っています。

鼻内副鼻腔手術

当院では鼻内にポリープが充満し、内科的治療で治りが悪い患者さまには外来手術を勧めています。
しかし、手術だけで治るのではなく、術後治療を合わせて改善を目指します。
手術はポリープを切除するだけの手術から副鼻腔の操作を要する手術までいろいろあります。副鼻腔炎がひどいものの入院して手術が受けられない方はご相談ください。