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睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸は放っておくとどうなるの?
以下の通りになります。
- 睡眠時無呼吸では、大きないびきが突然やんで、しばらく呼吸が止まり、大きないびきとともに呼吸が再開するという現象が一晩中、繰り返し起こります。呼吸が止まって呼吸再開の指令を出すことで脳が覚醒してしまうので、深い睡眠をとれないのです。日中ねむくなってしまい、車の事故や仕事での事故につながることがあります。
- 呼吸が止まるとあらゆる臓器が酸素不足に陥り、特に心臓・脳への影響は大きく、高血圧、冠動脈疾患(心筋梗塞など)、脳血管障害(脳出血など)を起こすリスクが高くなります。
睡眠時無呼吸症候群の検査はどのようなものですか?
以下の通りになります。
- 睡眠時無呼吸症候群は、睡眠時に呼吸が10秒以上止まる「無呼吸」が、1時間に5回以上起こる場合をいいます。
寝ている間の呼吸運動・血液中の酸素濃度・体位・心拍数・いびきを簡易に調べる「携帯用終夜睡眠ポリグラフィー」という器械を貸し出しますので、一晩その器械を装着して寝てください。
器械返却後、解析し、後日結果をお話しいたします。 - 睡眠中に無呼吸が起こるのは、気道の通り道である上気道がふさがるためです。
解剖学的に、その場所をふさぐもの(障害物)がないか、のどをみるカメラで調べます。
これは、口からではなく鼻から入れるため、のみこむ時の不快感はなく、楽にできます。
結果によって、連携している施設へ紹介しております。
睡眠時無呼吸症候群を検査するのにいくらかかるんですか?
携帯用終夜睡眠ポリグラフィー(簡易モニター)の貸し出し・・・3割負担で2,160円
咽頭のカメラ・・・3割負担で1,870円
ほか、初診料・再診料などがかかります。
睡眠時無呼吸症候群の改善は可能でしょうか?
睡眠時無呼吸症候群は10秒以上の呼吸停止を無呼吸とし、一晩に30回、または1時間当たり5回以上の無呼吸が出現する症候群を言います。これらの呼吸障害は大きく閉塞性、中枢性、両者中間であるの混合性の3つに分類されます。
閉塞性はいびきが特徴ですが、中枢性は気道の閉塞がないためいびきはありません。病気の程度を表す簡便な指標として1時間当たりの無呼吸低呼吸の回数である指数(AHI)があります。
AHIは5以下が正常で5~15が軽症、15~30は中等症、30以上を重症としています。治療はCPAP療法が原則です。これは睡眠時に鼻マスクを装着し、圧力をかけた空気を送ることで気道を広げ無呼吸を防ぐ治療法で、自宅で継続的に行います。現在の医療保険では月1回外来通院が必要です。これにより日中の眠気もなくなり、生活も快適に過ごせます。生活の質の向上、血圧の低下、活動性の向上、体重減少などの作用が現れます。体重の減少が無呼吸の改善につながりますので再度検査にて改善が見られたらCPAP治療を中断することができます。
CPAP治療以外に軟口蓋形成術という外科的治療もあります。これは閉塞性の一部の方に有効で術後すぐに作用が現れます。残念ですが手術する術者の技量も関係しますのですべての方に有効な治療法ではありません。結局はCPAP治療が必要となるケースもあります。