2023/12/06
2023年も残すところあと1ヶ月ですね。12月といえば、年末の行事のひとつ、大掃除がありますね。年末の大掃除の由来は、平安時代に行われていた宮中行事「煤払い(すすはらい)」とされています。煤払いは、1年で積もったホコリや煤を払い落とすと同時に、厄や穢れ(けがれ)を祓い、家も心も清らかになって年神様をお迎えする行事だそうです。なにかと忙しい年末の大掃除はできるだけ手早く終わらせたいものですね。効率よく大掃除を進めるには、事前の準備と計画、どの汚れにどの掃除道具が良いのか知ることが大切です。
酸性汚れ(油・手垢など)
油汚れ・手垢・皮脂などのタンパク質汚れが代表的。ベタついており落ちにくいのが特長。なかでも油汚れは、ホコリと混ざることでさらに落ちにくくなる。酸性汚れを落とす洗剤は、反対の性質であるアルカリ性洗剤。エコ洗剤なら重曹やセスキ炭酸ソーダ、アルカリ電解が良い。
アルカリ性汚れ(水垢・石けんカス・尿石など)
水アカやお風呂の石けんカス、トイレの尿石汚れなどのミネラル成分が固まった白い汚れのこと。アルカリ性汚れは、結晶化して固まってしまうのが特長。アルカリ性汚れを落とすには、反対の性質である酸性洗剤を使うと中和してやわらかくすると効果的に落とせる。手強い場合は研磨剤配合のクレンザーもおすすめ。エコ洗剤ならクエン酸、酢などの酸性のもの良い。
固体汚れ(ホコリ・毛・糸くずなど)
ホコリは、衣類や布団から出た繊維クズ、ダニの死がいやフン、髪の毛やペットの毛、食品カスなどの小さなくずの集まり。固体汚れの特長は、物理的な汚れであること。酸性汚れやアルカリ性汚れと異なり不溶性であるため、化学反応で溶かすことはできず、掃除方法は乾拭きや掃除機、水拭きで取り除くしかない。ホコリがやっかいなのは、水分や油分と合わさることにより、こびりついて固まり取りにくくなること。固まってしまったホコリ汚れは、まずは水拭き、取れなければブラシやヘラを使う。キッチンなどで酸性汚れと混ざっている場合は、アルカリ性洗剤や重曹などを使うと落としやすくなる。
カビ・細菌汚れ(カビ・ぬめりなど)
お風呂や窓枠のゴムパッキンなどに見られる。軽いカビ汚れであれば、エタノールなどの除菌アルコールや中性洗剤で取り除きながら除菌することで落とすことができる。頑固なカビ汚れは、カビ専用洗剤や塩素系漂白剤がおすすめですが、酸性洗剤と混ざると有害なガスを発生させる恐れがあります。細菌汚れはお風呂のピンク汚れや水回りのぬめり、臭いなど、濡れているところに増殖するのが特長。細菌汚れを掃除するには、エタノールなどの除菌アルコールか、除菌効果のある専用洗剤がおすすめ。掃除したあとはしっかり水分をふきとり、換気扇などで乾燥させて繁殖を予防。
ここで、1つ面倒で寒い冬に億劫になりがちなお風呂の天井掃除のやり方を紹介します。
まず、お風呂用中性洗剤、フローリングワイパー(ぞうきん/古着で代用可能)、キッチンペーパーを準備します。
①フローリングワイパーにキッチンペーパーをセットし、
お風呂用中性洗剤を吹きつけ、天井を拭く。
②フローリングワイパーに濡らしたキッチンペーパーをセットし、水拭きする。
③フローリングワイパーに乾いたキッチンペーパーや古布をセットし、乾拭きする。
慌ただしい年末になる前に、計画的に進めておくと、ゆっくりと年末を迎えることができます。ちょっとのひと手間の「小そうじ」を日々行うことは、とても面倒に思うかもしれませんが、汚れがひどくなると時間も手間もかかります。毎日計画的に少しずつでも掃除して良い新年を迎えましょう。みなさん良いお年をお迎えください。