2020/07/08
冷蔵庫の奥で傷んでしまった野菜、一度だけ使った調味料など、せっかく購入した食材を捨ててしまった経験はありませんか。
食品ロスとは、まだ食べられるのに廃棄される食品のことです。食品ロス大国といわれる日本では一年間に捨てられる食品が約612万トン(2019年時点。こちらもご覧ください。)その半分は家庭から出されるものだそうです。国民一人当たりに換算すると、お茶碗一杯分(約132g)の食べ物が毎日捨てられていることになります。食品ロスは単に食材だけでなく、買い物に使った時間や保存のための電気代まで無駄になっているといいます。食品ロスは食品の買い方、保存の仕方、使い方を少し見直すだけで減らすことができます。できることから始め、無駄をなくしていければと思います。
野菜を上手に長持ちさせる保存のコツを一部紹介します。
野菜は育った環境に近い状態で保存するのが基本です。夏野菜や現地産が熱帯の野菜は寒いところが苦手。冷蔵庫に入れっぱなしだと低温障害を起こしてビタミンが減ってしまうこともあるようです。トマト、ナス、きゅうりなどの冷気や水分に弱い野菜は、ペーパータオルに包み、ポリ袋に入れ常温か野菜室で保存します。葉物野菜やアスパラガス、長ネギなど上に伸びて育つ野菜は、縦置きに保存すると鮮度をキープできます。
野菜を冷凍するときは、新鮮なうちに保存袋に入れ中身を平らにして空気を抜いて密閉し、金属製のトレイで急速冷凍します。これで鮮度やおいしさがキープでき、乾燥と酸化を防げます。
〇長ネギをすぐに食べない時は、緑の部分と白い部分を切り分け、白い部分は新聞紙にくるんで緑の部分は刻んで容器や保存袋に入れて両方とも冷蔵庫へ。
〇もやしはチルド室で保存することで栄養分が守れます。
熱湯をかけるか電子レンジに20秒ほどかけてさっと加熱し、水気をよく拭きラップに小分けしてチルド室へ入れれば一週間みずみずしさが保たれます。
〇じゃがいもはチルド室保存で2倍の糖度になる
じゃがいもはキッチンペーパーや新聞紙などを包み、その上からぬれタオルで覆い、ビニール袋に入れてチルド室で2週間保存すると甘みが2倍になるそうです。
〇しいたけは天日干しでビタミンDを10倍に
生しいたけを干す時や保存するときにはかさを下に置く。上にしておくと胞子が落ちてそこからしなびたり、黒ずんだりします。すぐに使うときは干し時間は30分ほどでOK。保存性を高めたいなら1~2日干してしっかり水分を抜くのがお勧めです。
〇えのきだけ、ぶなしめじ、まいたけは冷凍保存で美味しさや栄養価がアップ。
解凍すると旨味や水溶性ビタミンが流れ出てしまうので、調理するときは必ず凍ったまま使います。
〇小松菜は冷凍保存でビタミンCが守られます。
水洗いしたら水気をよく切ってそのままビニール袋やラップに包んで冷凍庫へ。解凍するときは冷蔵庫に移すか、常温で自然解凍します。水や、お湯で解凍するとビタミンが流れ出てしまします。水けを絞ればそのままおひたしや和え物に使えます。
〇レタスは芯に2~3本のつまようじを刺し、生長点を壊せば1週間ほど保存可能に。